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年頭にあたって(会長 須田 寬) [2017.1.01]

謹賀新年

年頭にあたり、皆々様の益々のご健勝を祈念申し上げます。

鉄道友の会も創立60周年をこえ、多くの会員を迎え、活発かつ有意義な活動を続けて参りました。しかし近年、鉄道をめぐる環境が厳しさを増してきたこと、またこのような団体活動が一つの転機にあることもあって、色々運営上の課題も抱えています。

第一は、会員数の減少傾向が続いていることです。鉄道友の会は、鉄道を愛好する方々、また鉄道を研究したい人々の集まりで、会を通じて情報を交換し知識を深め会員の親睦を図り、鉄道の“友”の交歓の場とすることをめざしてきました。しかし、ITCなどで個人が直接情報を得ることができるようになったこと、また団体行動を好まない若い人たちが多くなったこともあって、会員数が少しずつですが減りつつあり、約3000人になりました。3000人を割るとこの種の団体としては社会的存在感が薄らぎその活動が制約されるようになりかねません。何としても、せめて3500人を目指して会員を増やして、会員の皆さんに入りたくなる、また入ってよかったと思われるような団体にしなければなりません。会誌の充実、行事(とくに地方で)の盛行―全会員が何らかの行事に毎年参加して頂けるような―会ならではの研究会、見学、撮影会等を盛んにしたいと思っております。皆さんもどうかご友人などを、一人でも多く会員にお誘い頂きたいのです。同時に会の運営改善について率直なご意見を賜りたいと思っております。

第二に、友の会は今年こそ鉄道研究・趣味を深める団体であるとともに、鉄道文化を創成発展させる文化活動も皆さんとご一緒に展開する新しい文化団体としても活動したいと思っております。鉄道施設や車両は会員の皆さん方の研究、趣味活動の重要な対象ですが、これらの適切な保存、活用(公開)を呼びかけることであります。鉄道は今ほとんど会社(私企業)の手で経営されておりますが、施設、特に車両は財務上の理由から、老朽などで用途廃止になるとすぐ廃棄されてしまいがちです。施設車両などは貴重な文化財だと思いますので、その代表となるものは大切に保存しなければなりません。また、そのことが鉄道を愛し研究する人にとっても大切なことです。このため、施設車両を文化財として国が認定し(重要文化財に指定するなど)してもらい、それらの保存の必要性を公示すると共に保存に公的支援も得られるようにしたいと思います。とくにほとんど文化財指定のなかった車両にそのことが急がれます。友の会も委員会を設けて会員代表や有識者の方々に集まって頂き重要文化財等への推薦車両を選んで文化庁へ要望する活動を始めました。その結果、昨年233号SLが重要文化財の指定を受けました。今年はさらに未指定の電車客車等にも指定を広げるべく努力したいと思います。会員の皆さんも是非この運動を支援・協力して頂き、友の会の社会的使命を果たしたいと考えております。

以上の二点について、今年はさらなる努力を続けたいと思いますので、年頭にあたり皆さんの積極的なご協力とご支援をお願い申し上げる次第です。

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